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『DEBUT AGAIN』(デビュー・アゲン)は、2016年3月21日に発売された大滝詠一のスタジオ・アルバム。 == 解説 == ベスト・アルバム及びリイシューを除くと大滝死後最初のアルバム。大滝詠一名義のアルバム作品としては『EACH TIME』以来32年ぶりのアルバムで、収録内容から報道では「アナザー・サイド・ベスト」といった裏ベスト扱いのこともあったが、公式サイトでは「奇跡のニューアルバム」として『A LONG VACATION』『EACH TIME』に続くソニー移籍後事実上第3の「オリジナルアルバム」として扱っている。タイトルの基になった『DEBUT』は1978年発売のベスト・アルバムから。 収録される作品は、自身の作曲した作品を自演し自らの歌声で録音した版、即ち「セルフカバー」バージョンを1つのアルバムとしてコンパイルしたものとなる。収録作品のうち、メインディスクの10曲中7曲は大滝の死後、関係者によるナイアガラレコードの遺品整理の過程で新発見に至ったマスターテープを基にしており、収録作品のオリジナル発表期間は前作『EACH TIME』のレコーディング一時中断期間中に提供した作品、『EACH TIME』発売後の休業宣言後の作品、シングル『幸せな結末』でシーンに復帰するまでにプロデュースした楽曲と、主に活動の空白期を埋める形での収録となっている。 なお、これらのセルフカバー音源の録音が遺されていた理由は不明で、関係者にもその存在は一切明かしていなかった。ただし、音源はきちんとマスターテープ化されており、「レコーディングスタジオで本格的に録音されたものであることは間違いない」と考えられている。また、発見当初はスタッフも大滝が過去のデモテープを幾つも保管していた過去から「提供者向けの簡単な仮歌かガイドボーカルであろう」と推定していたが、内容的に本格的なボーカルテイクとして録音されていることから、正式なセルフカバーであると断定されたという〔2016年2月15日 ニッポン放送特別番組『「DEBUT AGAIN」〜大滝詠一ベストセレクション』 解説より〕。また、生前大滝は要望の多いセルフカバー・アルバムの発売について2003年1月12日に出演した「山下達郎のサンデーソングブック」での‟新春放談”にて、山下の「セルフカバーなんて死んでもいやでしょ?」という問いに対し「イヤだね。こればっかりは。トリビュートはいいよ。カヴァーはみんなにやってほしいけど。もうだってやるだけやったもの、そういうの。自慢じゃないけど。『DEBUT』と称したベストとかさ。あれセルフカヴァーだよ、今で言えば」とリレコ音源については否定的で、ファンから「大滝版の音源を聴かせて欲しい」といった要望があっても「無いよそんなもの」と、実在を明かさなかった。 これまで大滝が他のシンガーに提供した曲を自身が歌ったというケースはそれほど多くなく、1975年に沢田研二に提供した「あの娘に御用心」が1976年のアルバム『GO! GO! NIAGARA』でリアレンジされて歌われたのが最初だった。ライブではかまやつひろしに提供した「お先にどうぞ」を数回歌ったほか、「風立ちぬ」「探偵物語」「すこしだけやさしく」も1回だけ歌われた。また、1981年のアルバム『A LONG VACATION』には、他のシンガーに提供したものを改めて自身のために正式にレコーディングした曲が多く含まれている。 初回生産限定盤はボーナス・ディスク付きのCD2枚組、三方背ケース仕様。ライナーノーツは能地祐子。ジャケット写真は発売1か月前の2016年2月17日に公開され、死後発売の『Best Always』や『NIAGARA CD BOOK II』が中山泰の新イラストであったのとは対照的に『DEBUT』以来38年ぶりに大滝本人の肖像が登場するものとなっている。ソニー移籍後のアルバムジャケットに大滝が登場したのはこれが初めての事である。写真は『B-EACH TIME L-ONG』発売当時FMステーションに掲載されたEACH TIMES誌編集風景のものをカラーデジタル化したものである。よって映っている机には前作『EACH TIME』のジャケットも確認できる。初回盤と通常盤はトリミング箇所が若干異なっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「DEBUT AGAIN」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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